きのこの森のような図書館 国立台湾大学社会科学部棟 伊東豊雄氏 ふらっと台湾建築Part2
みなさんこんにちは!
ふらっとです!
今回は伊東豊雄氏設計の国立台湾大学社会科学部棟の図書館をご紹介します。
この図書館は本当に森のなかにいるような気分にさせてくれる建築です。
こんな心地よい空間で本が読めるなんて幸せだなぁと思いながら見学させてもらいました。
台湾大学はかなり広いので、迷子になりやすいですし、入り口を間違えるとかなり歩かないと行けないような距離にあるので注意が必要です。。。
この写真を見ていただくと気がつくと思いますが、先日紹介させていただいた台中オペラハウスの平面計画に似ています。
卵のような有機的な円形がいくつも集合してその余白が道として機能しています。
ファサードは細い柱からきのこの傘のような屋根(今後この柱屋根をきのこと称しますwww)となっているデザインです。
そのきのこの集合体とガラスキューブが重なっていて、ルーブル・ピラミッドではありませんが、こちらも有機的と幾何学的が融合しています。
台中オペラハウスのように水盤が周辺に計画されています。
きのこが水盤とマッチしていてより自然を感じさせてくれます。
きのこの傘に水面が反射していてちょっとジブリ感を感じました(笑)
きのこの傘とガラスキューブの取り合いが難しそうで、漏水しそうな雰囲気はあります。。。
外構の卵形状には芝の他にこういう噴水部分もあります。
校舎と図書館は切り離されていて、その隙間空間は閉鎖的のようで開放されていて非常に面白い空間だなぁと思います。
台湾大学生ではなくても、図書館に入ることができます。
しかし、普通に入ることはできず、セキュリティをパスしないといけません。
図書館に入る前に係の人にパスポートを担保として一旦預けなければなりません。
パスポートを預けるとスチールでできたセキュリティパスをもらえます。
このパスを改札のようにタッチして中に入ることができます。
中に入ると不思議な感覚になります。
無造作に配置されたきのこがまるで森にいるかのような感覚にさせてくれます。
そのきのこときのこの間から漏れる光がまるで木漏れ日のような雰囲気で癒やしの空間を演出してくれています。
この空間の平面形状はランダムなきのこに対して流れを造っている本棚によって構成されています。
この本棚は伊東豊雄氏によく協力されている藤江和子さんの作品になります。
きのこを除いたらただのガラスキューブの空間に流動性をもたせて空間を変化させているある種主役となる要素をこの本棚が担っていると思います。
本棚と本棚の隙間を歩くシークエンスが非常に面白いと思います。
その途中には床にソファのような丘があり自由なスタイルで本を読むことができます。
きのことサッシの取り合いが非常に気になります。。。
この空間には照明はほとんど無く、中に浮いている円盤が照明となっています。
日頃の照明はきのこときのこの隙間から漏れるトップライトから得ています。
十分な光量を得られています。
本棚だけではなく、椅子も凝っていてトップライトを模したデザインになっていてオシャレです。
本棚のエンドに置かれているベンチも個性的なデザインです。
今までの図書館の概念をいい感じに崩してくれたこの図書館はすごい心地いい空間でした。
この建築は隙間を追求した建築のように感じました。
きのこときのこ、本棚と本棚など物の隙間を利用した空間作りが非常に面白さを演出してくれています。
トップライトの収まりやサッシの収まりに不安は感じました。。。
しかし、きのこの森のような空間の心地よさは間違いないのでぜひ足を運んでみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
使用機材
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