ニュースキンのマルチ商法の闇 ふらっと雑談
みなさんこんにちは!
ふらっとです!
今回はニュースキンのマルチ商法についてご紹介します。
建築とか旅行とかこのブログに関係なくない?と思われるかもしれません。
なぜ、今回ご紹介しようかと思ったかというと私が友人にニュースキンのマルチ商法に勧誘されたからです。
マルチ商法はうまくいくことなんて殆無く、人生のどん底に陥るような職業なので、そのような被害者を少しでも減らすことができるように、この記事をシェアしたいと思います。
マルチ商法とは
マルチ商法とは正式には連鎖販売取引といいます。
英語ではMLM(マルチレベルマーケティング)と言われています。
連鎖販売取引という名前の通り、一人の販売者が親として友人や家族など知り合いを仲間に引き入れ、子として販売者にしていく商法です。
収益システム
親は子の売上や購入金額の数%が収入になってきます。
つまり、子が増えれば増えるほど親は儲けが出るのです。
商品は美容機械のカートリッジだったり、日用品、サプリなどがあります。
そういった商品を自分で初期投資として購入して、自分で使ってみたり、勧誘するときに使ったりします。
それらを子はリピートして購入するため、親は定期的に収入が得られるという仕組みです。
これを権利収入とよばれています。
理論的には成り立つが、現実は無理ゲー
理論的には至極単純なビジネスで子も親になれば同じように儲けられるので、全員ハッピーな仕組みのように聞こえます。
しかし、この仕組は勧誘の成功率を無視した場合の仕組みです。
よく知らないメーカーの商品を高額な金額で購入しますか?ということです。
仮に購入したとしても、継続的に何年も使い続けることは基本的に無いと思います。
日用品に関しても、スーパーで買ったほうが安いですし、性能は市販のものと変わりません。
むしろ市販のもののほうがいい場合があります。
そういった商品を果たしてどれだけの人が購入してくれるのか?
冷静に考えれば分かると思います。
しかも、仮に購入してもらえたとしても、収入が購入金額の数%ということは、何人紹介しないといけないのか?
20人近く紹介してやっと10万円くらいの収入になると思います。
ただ、全員がそこそこの金額をリピートしてくれた場合であって、高いからやめるとか他の市販品使うとなると、積み上げた子がゼロになる可能性が大いにあります。
マルチ商法のリスク
よく権利収入は不労所得だと言っている人がいますが、全く違います。
ゼロになる可能性が大きいので、一度勧誘したら終わりではなく、勧誘し続けないといけません。
マルチの仕組みの説明を受けるときに、リピートしなくなったらどうするのかと質問しました。
そうすると、ニュースキンはリピート率95%だから大丈夫とのことです。
その根拠は?と聞くと事実だからと。。。
そして、すぐ次の話に移ってしまいました。
95%のリピート率なんてどうとでも言えるし、市販品でもそんなに高いリピート率の商品なんか存在しません。
このように、理論的に勧誘が進めば儲かるシステムですが、勧誘成功率を掛けるとこの理論は脆く崩れるシステムなのです。
勧誘されて、スターティング商品をまず数十万円で購入して、誰かを勧誘して断られてセミナー代を支払って参加して、また商品を購入して勧誘して、、、、
そういうスパイラルにハマり、気づいたときには借金をしていて、周りには友人がいなくなる。
これがマルチ商法です。
勧誘方法
私の経験談を元にシェアしていきます。
私はベタな方法でした。
10年以上前の友人からかなり久しぶりに連絡が来ました。
「久しぶり!元気?ちょっと今度飲みに行こう!」
とのことだったので、私も久しぶりに会いたいなと思い、飲みに行来ました。
子供から社会人になっているので、当然今なんの仕事をしているという話になりますよね。
以前から別の記事で言っていますが、私は仕事を辞めて語学留学をしようと思っていることや、留学後はフリーランスとしてやっていきたいという話をしました。
彼は現在フリーランスで働いていて、最近アメリカの企業とアライアンスを組んで新商材やシステムを日本で仕掛けていく仕事をしているとのこと。
そして現状のレイヤーでは人材の確保にタスクをおいていて、リファラルで集めていると言っていました。
ビジネス用語が並びすぎて、意味がよくわかりませんでしたが、なんかすごいことをしているなぁと思いましたwww。
この話の中で、ニュースキンのことも多少紹介を受けました。
「将来フリーランスとしてやっていくなら、ビジネスの仕組みを勉強できるから、ちょとやってみない?副業としてもできるから」
「やるかどうかは別として、今度凄い稼いでいる人がセミナーに来てくれるから、行かない?」
と誘われたので、フリーランスを漠然と考えているだけだったので、ビジネスの勉強と思ってとりあえずセミナーに行ってみることにしました。
セミナー行く前にニュースキンってどんな会社だろうと思い調べると、Amwayが出てきます。
偶然にもマスザワ内閣さんややまもとりゅうけんさんの動画を視聴していた私はニュースキンってもしかしてマルチかもと疑惑が湧いてきます。。。
どんどん調べると、マルチの確実性を得ます。
マルチの闇はさんざん動画で見ていたので、マルチかぁカモられるなぁと思い、セミナーを断ろうと思いました。
が!しかし、なかなか経験することのできないことだし、ブログに書くことで被害者が少しでも減ればと思い、行く決心をしました。
潜入捜査です!
こうして、私は勧誘を受けました。
ニュースキンのセミナー
セミナーにはスーツ、ネクタイで講演中は電子機器は禁止でメモ帳を持ってきてくれと言われました。
セミナー当日は朝めちゃくちゃ早くて、会場はかなり田舎の方とのことです。
勧誘してきた友人が車を運転してくれて、2時間ほどかけて会場まで行きました。
その車中では永遠にニュースキンの歴史や製品についての話のシャワーを浴びることに。。。
会場に着くと、高級車やスーツ姿の人がたくさんいます。
まるで、ヤ○ザの集会のようです。
セミナー開始まで3時間以上あると聞き、なんでこんなに早く来た?と疑問しかありません。
その疑問はすぐに晴れ、私がマルチのビジネスを始めるためのステップの一つに勧誘者からビジネスのシステムを聞くことというのがあるらしく、そのシステムの話を2時間くらい聞きました。
そのシステムとは、簡単に言うと冒頭のマルチの説明みたいな内容です。
ちょいちょい論破していくと、そのへんは大丈夫という言葉で片付けられました(笑)
そのシステムを聞いている人が会場にあちこちにいたので、このセミナーの意味を察しました。
このセミナーはニュースキンで稼いでいる人の講演会ではなく、勧誘された人を確実に落とすためのセミナーということです。
講演中にも、ちょくちょく
「ここまでの内容をシェアしてください」
とプレゼンターからありました。
そのたびに、勧誘してきた友人から今の話はすごいよなぁとか、勉強になるわぁとか言われます。
明らかに落としにかかっていますよね。
まぁ屈しませんがwww
セミナーの内容
そんなこんなで、システムの説明を聞き終わり、セミナーの時間が来たので、セミナーを聞くことに。
3部構成で、全部で5時間かかりました。
そんなに長いなんて聞いてません。
おそらく、疲れさせて判断力を低下させる狙いがあるんでしょうね。
ここまでの道のりも長かったのも疲れさせる狙いでしょう。
そんだけセミナーが長ければニュースキンビジネス以外でも学ぶことはあると思いませんか?
しかし、私にとっては学ぶことほぼゼロでした。
何故か?
それは、ネット界隈や経済界隈、デザイン界隈で昔から言われていることをただ言っていたからです。
「そんなこと知ってるけど。」
それの連続です。
メモなんて取る必要は全くありませんでした。
しかし、会場のほとんどの人が、一生懸命にメモをとっています。
この内容を初めて聞くのか?と驚きです。
5時間を要約すると、
- 少子化問題によって、雇用問題、社会保障問題、年金問題が起きます。
- 終身雇用は終了。年金は2000万円足りません。
- 企業に頼らず自分で稼がないとやばいです。
- これからの成長産業で遺伝子工学が100兆円あります。
- ニュースキンはそこを狙っています。だからまだまだ稼ぐことができます。
- ニュースキンはニューヨーク上場しているので安心です。
- ニューヨーク上場するまでトヨタは59年、LINEは16年かかりましたが、ニュースキンは12年で上場することができました。
- 稼ぐことができるようになると、ニュースキン開催の海外イベントへの参加券が獲得できます。
- ニュースキンビジネスをやっていく上で考えなければいけないことがあります。
- 素直に上手いひとを真似すること、常に勉強すること(有料のセミナーに毎週参加する)、マイナス思考を排除すること。
このくらいです。
5分で説明できることを、5時間かけて説明してくれました。(笑)
聞いていて、喋りは上手いし、笑いもちょくちょく入れていて飽きさせないプレゼンでした。
スライドもスマートでわかりやすいように作られていました。
ただ、内容が薄すぎます。
ちょっと、政治経済や株を知っている人はこれらのことは分かりきっていることです。
こんなプレゼンしてアホ丸出しやなぁと思っていたのは私だけのようでした。
会場の反応を見てみると、まるで初めて聞いたかのような反応です。
おそらく、ニュースキンをやっている人は、そういうリアクションをあえてしていたのでしょうが、連れてこられた人たちも初めてのリアクションでした。
ここで、私は分かりました。
ここにいる人は全員情報弱者なのだと。
終身雇用終了なんて、さんざんネットで取り上げられていたし、年金問題も今に始まった話ではありません。
そういう情報を知らない人たちがここに来て、夢やメリット、理論値だけを突きつけられてハマっていくんだろうなと思いました。
また、このプレゼンのおかしな情報にも気づいていませんでした。
年金問題
2000万円足りないというのは金融庁のでたらめな試算での数字です。
そしてその内訳を見てみると、貯蓄無しで年金・社会保障費で約20万円もらえるモデルを想定して、支出は生活費+交際・娯楽費で約25万円で月5万円足りません、老後30年生きるとしたら2000万円たりませんという試算です。
そもそも、年金と社会保障費で20万円もらえるということはそこそこ給料が高かった人たちなので、貯蓄を計算に入れてないのはおかしな話です。
また、交際費・娯楽費で8万円加算されているので、普通に生活するなら17万円で足ります。
つまり、遊ばなければ月3万円の貯蓄ができるのです。
こういった内容を伝えずに、単純に国が老後は2000万円足りないと言っていますというのは浅はかすぎますね。
でたらめ試算の数字なのですから。
成長産業
これからの成長産業は、宇宙開発やAI、サイバーセキュリティ、そしてバイオ産業と言われています。
このバイオ産業の中に遺伝子工学が入っているのです。
つまり、バイオ産業の市場で100兆円と言われているので、遺伝子工学は10兆円も無いのではないかと私は思います。
遺伝子工学を用いて特許をとっている製品はこれから必ず売れます、みたいなことを言っているけど、そんなことはほぼありません。。。
そもそも、遺伝子工学を用いていると言っていますが、どこがどう遺伝子に関係あるテクノロジーなのか分かりませんでした。
ニューヨーク上場
トヨタがニューヨーク上場するまで59年かかり、ニュースキンは12年しかかからなかったという説明でしたが、これもおかしいですね。
この数字は起業してからニューヨーク上場するまでの年数なのです。
そもそも、ニュースキンはアメリカの企業なのだから、ニューヨーク上場目指すのは当たり前ですし、トヨタは日本企業なので東証一部上場を目指してからニューヨーク上場になります。
比べる土台が違うということと、ニューヨーク上場しようと考えてから上場するまでの時間で比べてないという点で、この論法は成り立ちません。
会場の皆さんはこれらのことにも気づくこと無く、初めて聞いたようなリアクションで真に受けていました。
まとめ
結局私は勧誘してきた友人に直接、マルチ商法には手を出さないと伝えました。
そうすると、成功するビジョンの見えるビジネスだから勿体無いなぁと言われました。
完全に洗脳されていますね。
その人に直接今どのくらい稼いでいるのか聞くと1年ちょっと続けて月50万円くらいとのこと。
その会場に同じくニュースキンをやっている共通の友人がいたので、その人と色々話し勧誘もされましたが、ことごとく論破していくと、ついに折れてくれました。
このビジネスはかなりリスクがあることを認識していました。
そして、私を勧誘してきた友人がいくら稼いでいるのかその共通の友人に聞くと、2年近くやっていて、月20万円くらいだと。
先程聞いた話と違ったのです。
また、最初に受けたシステムの説明で理論的に言えば1年頑張れば月100万円もらえる計算でした。
しかし、理論値の1/5しかありません。
期間も倍なので、理論値で言えば1/10しか稼げていないことになります。
つまり、このシステムが崩壊していることを意味すると思います。
理論値からは少ないが、20万円なら十分じゃない?と思われるかもしれませんが、忘れてはいけません。
このビジネスに入るときに買った、日用品やカートリッジのリピート代がかなりかさんでいるので、マイナスに近いはずです。
このようにマルチ商法はなかなか稼ぐハードルが低いように見えて実際はめちゃくちゃ高いのです。
商品が良いか悪いかは別として、このようなビジネスモデルは悪いです。
相手から入会希望やビジネスをやってみたいと言ってくるなら問題ないと思いますが、基本的には友人にメリットを伝えて、簡単に確実に儲かるような説明をして引き込んでいくというスタイルなので、詐欺に近いものがあります。
また、プレゼンの内容が虚偽の場合もあります。
年収数千万円や数億円稼いでいるとされる人たちはもしかしたら、年収数百万円しか稼いでいないのかもしれません。
給与明細や何かしらの根拠を見ないと分かりませんが、セミナーに来ている人たちは稼いでいるものとして受け入れてしまっています。
ちょっとでもマルチの香りがしたら、客観的な視点と冷静な判断を心がけて話を聞くようにしてください。
この記事が拡散されて、被害者が少しでも減ることを願います。
最後までご覧いただき誠にありがとうございました。